ローン中の家を売る際のポイント
ローン中の家を売る流れ
ローン中の家を売る場合、通常の不動産売却とは異なる手続きが必要になります。まず、現在のローン残高を確認し、売却価格と比較して完済可能かを判断する必要があります。
売却の流れは以下の通りです:
- 不動産会社に相談し、売却価格の査定を受ける
- 現在のローン残高を金融機関に確認する
- 売却価格とローン残高、諸費用を計算し、完済可能かを確認する
- 売買契約を締結する
- 金融機関に一括返済の手続きを行う
- 残金を受け取る(または不足額を準備する)
ローン中の家を売る税金
ローン中の家を売却した場合、譲渡所得税が発生する可能性があります。譲渡所得は「売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)」で計算されます。
ただし、以下の条件を満たす場合は、3,000万円の特別控除が適用されます:
- 売却した年の1月1日時点で、所有期間が10年を超える居住用財産であること
- 売却した年の前年および前々年に、この特例の適用を受けていないこと
- 売却した年の前年および前々年に、居住用財産の買換え特例や譲渡損失の損益通算等の特例の適用を受けていないこと
また、売却によって損失が発生した場合、一定の条件を満たせば、その損失を他の所得と損益通算できる場合があります。
ローン中の家を売るには
ローン中の家を売るには、まず金融機関に一括返済の手続きを行う必要があります。通常、売買契約の締結後、金融機関に「一括返済の依頼」を行い、完済手続きを進めます。
売却代金がローン残高を上回る場合は、差額を受け取ることができます。逆に、売却代金がローン残高を下回る場合は、不足額を自己資金で補填する必要があります。
また、売却に伴う諸費用(仲介手数料、印紙代、登記費用など)も考慮する必要があります。これらの費用を差し引いた手取り金額で、ローンを完済できるかを事前に確認することが重要です。
離婚時のローン中の家の売却
離婚時にローン中の家を売却する場合、夫婦の合意が必要です。住宅ローンが連帯債務や連帯保証になっている場合、両方が債務者として責任を負うため、売却後のローン残高の処理についても合意が必要です。
離婚時の財産分与として、売却益を分配する場合もあります。この場合、売却価格からローン残高と諸費用を差し引いた金額を、財産分与の対象として分配することになります。
離婚時のローン中の家の売却は、法的な手続きも複雑になることがあるため、弁護士や不動産会社に相談することをお勧めします。
ローン支払い中の家を売る際の注意点
ローン支払い中の家を売る際は、以下の点に注意が必要です:
- 売却価格がローン残高を下回る場合、不足額を自己資金で補填する必要がある
- 仲介手数料やその他の諸費用を考慮した手取り金額で、ローンを完済できるかを確認する
- 金融機関への一括返済手続きには時間がかかる場合があるため、余裕を持って計画する
- 売却による譲渡所得税の発生を考慮する
- 住宅ローン控除を受けている場合、売却により控除が受けられなくなる可能性がある
ローン返済中の家の売却
ローン返済中の家を売却する場合、売却代金からローン残高を差し引いた金額が手取りとなります。ただし、売却に伴う諸費用も考慮する必要があります。
売却価格がローン残高を上回る場合、差額を受け取ることができますが、逆の場合は不足額を準備する必要があります。事前に正確な計算を行い、売却が可能かを判断することが重要です。
まとめ
ローン中の家を売る際は、現在のローン残高、売却価格、諸費用を正確に計算し、完済可能かを判断することが重要です。また、税金や離婚時の対応など、様々な状況を考慮する必要があります。
この計算機を使用して、売却価格とローン残高を比較し、売却益・損失を確認することで、適切な判断を行うことができます。不明な点がある場合は、不動産会社や税理士、弁護士に相談することをお勧めします。